下り(読み)クダリ

デジタル大辞泉 「下り」の意味・読み・例文・類語

くだり【下り/降り】

上から下へ、高いところから低いところへ移動すること。また、その道や流れ。「急な―が続く」「川―」⇔のぼ
鉄道の路線や道路で、各線区ごとの起点から終点への方向。また、その方向に走る列車・バス。⇔のぼ
都から地方へ行くこと。「あずま―」「海道―」⇔のぼ
(土地の名に付けて接尾語的に用いて)遠く隔った場所の意を表す。くんだり。
「わざわざ鎌倉―まで出掛けて」〈漱石・彼岸過迄〉
時間が移ってある刻限の終わり近くになること。また、その時。
さるの―になり候ひにたり」〈宇治拾遺・一一〉
《北に内裏があったところから》京都内で北から南に行くこと。⇔のぼ
大宮を―に二条を東へざざめいて引きければ」〈平治・中〉
電気通信網における、中心から末端に向かう方向。無線・有線通信の基地局から端末インターネット上でのプロバイダーから利用者のパソコン、通信衛星から通信機など、各通信網の末端方向を下りと見なす。下り方向の回線または通信経路をダウンリンクという。⇔上り
[下接語]あずま下りあま下り下りオランダ下り海道下り川下り京下り上り下り腹下り

くんだり【下り】

[接尾]《「くだ(下)り」の撥音添加》地名などに付いて、中心地からみて遠く隔たった意を表す。「こんな田舎下りまで来てしまった」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

IT用語がわかる辞典 「下り」の解説

くだり【下り】

インターネットの通信速度をいうときに、自分の端末にインターネット上のサイトからデータを受信する方向をいう。◇ダウンロードの方向。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

百科事典マイペディア 「下り」の意味・わかりやすい解説

下り【くだり】

日本海沿岸,特に北陸以北で呼ばれる南系統の風の名。都(京都)より下るのに好都合な夏の季節風を意味する。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の下りの言及

【風】より

…雁が渡って行く初秋(9~10月)に吹く北風。 下り(くだり)日本海沿岸,特に北陸地方以北でいわれる南寄りの風。都(京都)より下るのに好都合な夏の季節風を意味する。…

※「下り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android