上方代官(読み)かみがただいかん

精選版 日本国語大辞典 「上方代官」の意味・読み・例文・類語

かみがた‐だいかん ‥ダイクヮン【上方代官】

〘名〙 江戸幕府の直轄領地のうち東西二分して、三河以西、関西中国四国九州までを支配する各地代官を総称したもの。三河以東のものは関東御代官衆と呼ばれ、全国であわせて四、五十人あった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の上方代官の言及

【上方】より

…また京の方角を上方とよんだ例もある。江戸幕府は代官の管轄で関東,上方にわけているが,上方代官とは三河(愛知県東部)以西をいい,中部の一部,近畿,中国,四国,九州をさしている。関ヶ原の戦において東軍に加わった豊臣系大名を関東からみて上方の東海以西の大名であったため上方衆とよんだこともあった。…

【代官】より

…また,畿内・近国の豪商代官もしだいに吏僚化の方向を強めていったが,こうしたなかで代官奉行らが公事(くじ)訴訟や年貢決定などを中心に民政を担当していった。幕府代官は上方代官・関東代官の呼称によって幕府領を管轄したが,1642年(寛永19)勘定頭が制度化すると勘定頭のもとに統一されることになった。初期の代官(以後,郡代を含める)は70~80名もしくはそれ以上に及び,徳川譜代,武田・今川・後北条旧臣の地方巧者(じかたこうしや)を中心に任ぜられ,支配地に陣屋を設けて周辺諸地域の民政が行われた。…

※「上方代官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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