じょう‐ぼん ジャウ‥【上品】
〘名〙
①
仏語。
極楽浄土に往生する人を能力、性質などから上・中・下に三分したその最上位。また、
浄土における最上位。
※観智院本三宝絵(984)下「上品にたもつ者は
法王の位をえて
衆生をみちひく」
② 能力・性質・性状など、その等差を上・中・下の三つに分けたその最上位。上等。上等の
階級。
※霊異記(810‐824)下「上品の善功徳を修すれば、一丈七尺の
長身を得」
※
俳諧・
鶉衣(1727‐79)後上「夫も上品の人は、詩歌文章にのみ筆を染め、
書翰もいやしからぬ文躰に、万世の後も名はとどむべし」 〔往生礼讚偈‐日中〕
※
東寺百合文書‐り・建久二年(1191)七月二〇日・仏師弁忠家地売券「直上品八丈参拾伍疋」
じょう‐ひん ジャウ‥【上品】
〘名〙 (形動)
①
品質のすぐれていること。また、その
品物。あるいは、そのさま。⇔
下品。〔書言字考節用集(1717)〕
②
家柄がよいこと。また、その人。〔
晉書‐劉毅伝〕
③
品性、
品格がよいこと。品
(ひん)がよいこと。またそのさま。⇔
下品。
※談義本・根無草(1763‐69)後「又男色の上品
(ジャウヒン)なるは、
劇場(しばゐ)の地を専とす」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「上品」の意味・読み・例文・類語
じょう‐ぼん〔ジヤウ‐〕【上▽品】
1 仏語。極楽往生の人の機根による差異を分けた九品の、上位3階級の総称。上品上生・上品中生・上品下生が含まれる。
2 一級品。上等なもの。
「発句は頭よりすらすらと言ひくだし来るを―とす」〈去来抄・修行〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「上品」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報