上上吉(読み)じょうじょうきち

精選版 日本国語大辞典 「上上吉」の意味・読み・例文・類語

じょうじょう‐きち ジャウジャウ‥【上上吉】

〘名〙
歌舞伎役者位付(くらいづけ)で、元祿期の「役者評判記」に用いた最高の位置。後には、この上に至・極・功などの文字を加えて、さらに上位を示した。
評判記役者大鑑(1692)目録「立役上々吉の目録 山下半左衛門」
② 最高に上等であること。特に、運勢最上であることをいう。上上吉吉。
※俳諧・西鶴五百韻(1679)何餠「花にくむやもとより爰は上々吉〈西吟〉 桜のにほふ山おろしあ利〈西鶴〉」
西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一二「奇妙きてれつ上々吉(ジャウジャウキチ)最上飛切古今の秀逸

じょうじょう‐きつ ジャウジャウ‥【上上吉】

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デジタル大辞泉 「上上吉」の意味・読み・例文・類語

じょうじょう‐きち〔ジヤウジヤウ‐〕【上上吉】

芸事・役者などの位付けで、最上のもの。元禄期(1688~1704)の役者評判記で用い、のちには至・極・功などを付けて、さらに上位を示した。
この上なく縁起のよいこと。じょうじょうきつ

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