日本大百科全書(ニッポニカ) 「三戸(町)」の意味・わかりやすい解説
三戸(町)
さんのへ
青森県南東部、三戸郡にある町。1889年(明治22)町制施行。1955年(昭和30)留崎(とめさき)、斗川(とがわ)、猿辺(さるべ)の3村を合併。第三セクター青い森鉄道(旧、JR東北本線)、国道4号、104号が通じる。奥羽山脈に続く丘陵地にあり、熊原(くまはら)川と猿辺川が東流し、町の北東部で馬淵(まべち)川に合流する。中世から南部氏(なんぶうじ)の拠点で、三戸城が築かれ、盛岡へ移城後は代官所が置かれた。三戸城跡(国の史跡)は県立公園に指定され、三戸城城山公園として整備されている。産業は農業が主で、米作、リンゴ、ブドウ、葉タバコ栽培など多角的である。国の重要無形民俗文化財の「泉山の登拝行事(いずみやまのとうはいぎょうじ)」は月山神社(がっさんじんじゃ)の例祭に数え年7歳になった男児が集団で参拝するものである。面積151.79平方キロメートル、人口9082(2020)。
[横山 弘]
『『三戸町通史』(1979・三戸町)』
[補完資料] |