三平二満(読み)サンペイジマン

デジタル大辞泉 「三平二満」の意味・読み・例文・類語

さんぺい‐じまん【三平二満】

《「三」「二」は少ない意。三でも平安、二でも満足の意からという》十分に満たされてはいなくても、心が安らかで満足していること。
額・鼻・あご三つが平らで、両のほおがふくらんでいる顔。器量のよくない女の形容としていう語。おたふく。おかめ
「―の口紅、しなだれかかる会釈顔」〈浄・反魂香
[類語](1満足満悦充足飽満自足自得会心自己満足本望満ち足りる心行く堪能満喫安住安んずる甘んずる十分十全嬉しい楽しい面白い喜ばしい喜び愉快痛快結構喜悦有頂天納得慊焉けんえん思わしい上機嫌ご機嫌おんの字足りる足る舞い上がる満たす気を良くする溜飲りゅういんを下げる言うことなし気に意に適ううきうきうはうはわくわくいそいそぞくぞく

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精選版 日本国語大辞典 「三平二満」の意味・読み・例文・類語

さんぺい‐じまん【三平二満】

〘名〙
① (「三」「二」は数の少ない意。三でも平安、二でも満足の意からか) 満たされない状況にあっても、心が平安で満足していること。〔黄庭堅‐四休居士詩序〕
② 額・鼻・あごが平らで、両方のほおがふくらんでいる顔。三平と二満の場所については異説もある。おかめ。おたふく。乙御前(おとごぜ)。また、醜い顔の女をたとえていう語。〔咄本一休咄(1668)〕
浄瑠璃傾城反魂香(1708頃)上「お茶の間のきり嚊五十余りのあつげしゃう、三平二満の口べに」

さんぺい‐にまん【三平二満】

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