三島鰧・三島虎魚(読み)みしまおこぜ

精選版 日本国語大辞典 「三島鰧・三島虎魚」の意味・読み・例文・類語

みしま‐おこぜ ‥をこぜ【三島鰧・三島虎魚】

〘名〙
① スズキ目ミシマオコゼ科の海産魚。全長約三〇センチメートルに達する。頭部背面が平たく、両眼上方を向いているのが特徴。通常は海底の砂から眼だけを出している。体色は淡褐色で背面は濃色の網状斑をなす。えらぶたなどに鋭いとげをもつが、刺すことはない。琉球列島を除く日本各地から南シナ海に分布。砂泥底の水深三五~二六〇メートルのところに生息する。肉は練製品の材料になる。むしま。
随筆独寝(1724頃)上「鼻と額とあごと同じ如くになり、両方の瞼がふくれて三嶋おこぜの様な顔でも」
容貌の醜い女性のたとえ。
※造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉二「三島虎魚(ミシマオコゼ)の令弱(はこいり)は銭有りて貧に嫁ぎ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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