三塩基酸(読み)さんえんきさん

精選版 日本国語大辞典 「三塩基酸」の意味・読み・例文・類語

さんえんき‐さん【三塩基酸】

〘名〙 一分子中に電離することのできる水素原子三個をもつ酸をいう。燐酸 H3PO4、砒(ひ)酸 H3AsO4、硼(ほう)酸 H3BO3 など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「三塩基酸」の意味・読み・例文・類語

さんえんき‐さん【三塩基酸】

1分子中に、電離しうる水素原子を3個含む酸。燐酸りんさんなど。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「三塩基酸」の解説

三塩基酸
サンエンキサン
tribasic acid

酸1分子中に塩基と中和できる3個の水素イオンを生じる酸をいう.リン酸H3PO4,ホウ酸H3BO3が代表的なもの.3番目の水素は電離定数が低く,したがってリン酸ナトリウムNa3PO4などの正塩は,加水分解してかなり強い塩基性を示す.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の三塩基酸の言及

【酸・塩基】より

… 酸がHを放出するものであるといっても,その放出のしかたには各種のものがあり,一般に酸1分子当り放出するHの数をその酸の塩基度といっている。 一塩基酸 HCl,HBr,HNO3,HOCN,  HClO,HClO4 二塩基酸 H2CO3,H2SO4,H2S2O3,H2  CrO4,H2PtCl6 三塩基酸 H3PO4,H3[Fe(CN)6]塩基については,Hを減少させるものであるから,1分子当りで減少させる数をその塩基の酸度という。 一酸塩基 NH3,KOH,NaOH 二酸塩基 Ca(OH)2,Ba(OH)2 三酸塩基 La(OH)3,[Co(NH3)6](OH)3なお,塩基度2以上の酸を多塩基酸,酸度2以上の塩基を多酸塩基という。…

※「三塩基酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android