三国(三つの国)(読み)さんごく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三国(三つの国)」の意味・わかりやすい解説

三国(三つの国)
さんごく

三つの国の意で、代表的な3か国をいうが、時代や場所によって異同がある。中国、後漢(ごかん)末には魏(ぎ)、呉(ご)、蜀(しょく)をいい、『韓非子(かんぴし)』には趙(ちょう)、斉(せい)、燕(えん)をあげ、『唐書(とうじょ)』「東夷伝(とういでん)」には海東三国として新羅(しらぎ)、百済(くだら)、高句麗(こうくり)を載せている。日本では古来、日本、唐(中国)、天竺(てんじく)(インド)をいい、全世界はこの3か国からなると考えられていた。そのほか、日本、中国、朝鮮をさす例や、朝鮮、琉球(りゅうきゅう)、蝦夷(えぞ)をいうこともあった。

[田所義行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android