万金丹(読み)マンキンタン

デジタル大辞泉 「万金丹」の意味・読み・例文・類語

まんきん‐たん【万金丹】

伊勢国朝熊あさまで製し、解毒気付けなどの効果があるとされた薬の名。
1に形が似ているところから》一分金異称
月掛かりの男、―一角づつに定めて」〈浮・一代女・六〉

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精選版 日本国語大辞典 「万金丹」の意味・読み・例文・類語

まんきん‐たん【万金丹】

[1] 丸薬の名。伊勢国(三重県)度会郡四郷村、すなわち、宇治山田東方にある朝熊山(あさまやま)の野間屋で製造し、胃腸、解毒、気付け、その他の諸病に効果があるとする。形は長方形で、金箔(きんぱく)を押し、一分金に似ている。野間万金丹。朝熊万金丹。
咄本・私可多咄(1671)五「一歩(ふ)のかたちしたる万金丹(マンキンタン)有ければ」
[2] 〘名〙 (その形が似ているところから) 一分金。
浮世草子好色一代女(1686)六「月掛りの男万金丹(マンキンタン)一角づつに定めて」

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デジタル大辞泉プラス 「万金丹」の解説

万金丹

古典落語演目ひとつ。上方ばなしの「鳥屋坊主」を東京へ持ち込んだもの。「戒名万金丹」「鳥屋引導」とも。

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