万端(読み)ばんたん

精選版 日本国語大辞典 「万端」の意味・読み・例文・類語

ばん‐たん【万端】

〘名〙
① すべての事柄。ある事についてのあらゆる事柄。また、さまざまの物事万緒。万般。
※忠岑十体(11C初頃か)「是体詞標一片義籠万端
蘭東事始(1815)下「彼文辞・章句を領解し給ふ事も、万端人より早く」 〔史記‐礼書〕
② いろいろのてだて。あらゆる手段
※新撰万葉(893‐913)上「一曲弾来千緒犯、万端調処八音清」 〔史記‐信陵君伝〕

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デジタル大辞泉 「万端」の意味・読み・例文・類語

ばん‐たん【万端】

ある事についてのあらゆる事柄・方法。「千緒せんしょ万端」「準備万端整う」
俗に、すべてが整っていること。万全。「準備は万端だ」
[補説]2は「万端整えてある」からの誤解
[類語]凡て全部全体全般総体一切いっさい万般万事全数総数総量全額満額総額総高

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普及版 字通 「万端」の読み・字形・画数・意味

【万端】ばんたん

すべて。また、さまざま。唐・張〔楽遊原に登る〕詩 年の詩酒江干(かうかん)(江のほとり)に滯る 水積み雲重なり、思ひ

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