万年青(読み)おもと

精選版 日本国語大辞典 「万年青」の意味・読み・例文・類語

おもと【万年青】

〘名〙 ユリ科の常緑多年草。本州中部以南の山地の樹下などに野生するほか、江戸時代からは観賞用に栽培され、明治期に栽培が流行。多くの園芸品種がある。地下茎は太くて、あらいひげ根をもつ。革質の葉は長さ三〇~五〇センチメートルの狭長楕円形で、先がとがる。春、葉の中心から高さ一〇~二〇センチメートルの花茎が出て、淡黄色の小さな花が穂状に集まって咲く。実は球形で赤く熟すが、まれに黄色いものもある。
▼おもとの実《季・秋》
仙伝抄(1445)「一、をもとの立様。又もとに竹をさし。きんせん花のたけ也」
※俳諧・桜川(1674)夏「庭の内をつほねと茂るをもと哉〈成妻〉」

まんねん‐せい【万年青】

〘名〙 植物おもと(万年青)」の漢名。〔大和本草(1709)〕

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デジタル大辞泉 「万年青」の意味・読み・例文・類語

おもと【万青】

キジカクシ科の多年草。山地に自生し、肥厚した地下茎から多数濃緑色の葉を出す。葉は長さ30~50センチで、厚くつやがある。春、短い茎を出して淡黄色の小花を穂状に密集してつけ、実は丸く赤色、まれに黄色。園芸品種が多い。 実=秋》「花の時は気づかざりしが―の実/几董

まんねん‐せい【万年青】

オモトの漢名。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「万年青」の解説

万年青 (オモト)

学名Rohdea japonica
植物。ユリ科の常緑多年草,園芸植物,薬用植物

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デジタル大辞泉プラス 「万年青」の解説

万年青

石材の名。中国、河北省産の緑色系御影石。

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