七輪(読み)シチリン

デジタル大辞泉 「七輪」の意味・読み・例文・類語

しち‐りん【七輪/七厘】

《価が7厘ほどの炭で間に合うの意からという》炭火をおこしたり、煮炊きをしたりするための簡便な土製こんろ

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改訂新版 世界大百科事典 「七輪」の意味・わかりやすい解説

七輪 (しちりん)

七厘とも書く。家庭での炊飯に用いる,小型で移動のできる土製のこんろ。下部にさな(簀の子(すのこ))を設け,横穴をあけて空気の流通を良くする。燃料木炭で,わずか7厘ほどの値段分でたりることからこの名があるといわれ(《倭訓栞(わくんのしおり)》),すぐ火がおこることから,関西地方では〈癇癖(かんぺき)〉の転訛した〈かんてき〉の名でも呼ばれた。さなの輪が7種類あったので七輪というとする説もある。江戸時代中期から普及したと思われ,明治時代にはどこの家庭でも見られるようになった。都市ガス用のこんろも〈ガス七輪〉と呼ばれたが,これは構造上の共通点はない。
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食器・調理器具がわかる辞典 「七輪」の解説

しちりん【七輪/七厘】

土製の小型こんろ。ふつう木炭が燃料。江戸時代から一般的に用いられてきた。こんにちでは卓上焼き肉をする場合などに用いる。◇燃料の炭の価が7厘で足りるということから。1厘は円の1000分の1。関西地方では「かんてき」ともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「七輪」の意味・わかりやすい解説

七輪
しちりん

七厘

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