一調一声(読み)いっちょういっせい

精選版 日本国語大辞典 「一調一声」の意味・読み・例文・類語

いっちょう‐いっせい イッテウ‥【一調一声】

〘名〙 能楽合奏一つ。謡曲中の特定一部一人でうたい、これに鼓の一種だけで合奏し、特に一声囃子(はやし)を打たせるもの。玉葛一調、小督一調など。

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デジタル大辞泉 「一調一声」の意味・読み・例文・類語

いっちょう‐いっせい〔イツテウ‐〕【一調一声】

能で、小鼓一調うち、特に謡に先立ち小鼓が一声の囃子を打つもの。

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世界大百科事典(旧版)内の一調一声の言及

【一調】より

…こうした選曲には,楽器の音色の美しさを味わうことを主とするものと,リズムの緩急の変化のおもしろさを味わうことを主とするものの2傾向がある。 一調の変種のものに〈一調一声〉〈一調一管〉〈無謡(むうたい)一調〉がある。一調一声は,ノリ拍子のアシライのおもしろさを主眼にしたもので,小鼓と大鼓にあり,《小督(こごう)》《浮舟》《玉葛》《三井寺》などの後半が演奏される。…

【能】より

…(12)一調(いつちよう) 打楽器1人と謡1人で打楽器の聞かせどころを変奏する。(13)一調一声(いつちよういつせい) 特殊な一調である。(14)無謡一調(むよういつちよう) 打楽器1人だけで囃子事を変奏する。…

※「一調一声」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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