一簣(読み)いっき

精選版 日本国語大辞典 「一簣」の意味・読み・例文・類語

いっ‐き【一簣】

〘名〙 (「簣」は土を運ぶかごの類) 一荷のもっこ。また、そのもっこに盛った土。わずかな量にたとえる。「九仭(きゅうじん)の功を一簣に欠く」
本朝文粋(1060頃)一三・為奝然上人入唐時為母修善願文〈慶滋保胤〉「古人云、縦有大山、覆一簣以不止、終及万仭矣」
一夜(1905)〈夏目漱石〉「九仭の上に一簣を加へる」 〔論語‐子罕〕

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デジタル大辞泉 「一簣」の意味・読み・例文・類語

いっ‐き【一×簣】

一つのもっこ。また、もっこに1杯の分量。わずかな量のたとえ。→九仞きゅうじん

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普及版 字通 「一簣」の読み・字形・画数・意味

【一簣】いつき

もっこ一杯の土。〔論語、子罕〕譬へば山を爲(つく)るが如し。未だらざること一簣なるも、止むは吾が止むなり。

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