一歩前進,二歩後退(読み)いっぽぜんしん,にほこうたい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「一歩前進,二歩後退」の意味・わかりやすい解説

一歩前進,二歩後退
いっぽぜんしん,にほこうたい

ロシアの革命家 ウラジーミル・イリイッチ・レーニンの著作名。副題は『わが党内の危機』(1904,ジュネーブ)。ロシア社会民主労働党は,その実質上の創立大会である第2回党大会(1903)で,綱領と党員規約をめぐる論争契機としてボルシェビキ(多数派)とメンシェビキ(少数派)に分裂する。この著作は,その分裂の政治的意義およびレーニンが『イスクラ』編集部から脱退したのちの,いわゆる『新イスクラ』の依拠している立場の理論的意義が分析され,中央集権的な職業革命家集団としての党組織論を展開している。

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