一次遷移(読み)いちじせんい

精選版 日本国語大辞典 「一次遷移」の意味・読み・例文・類語

いちじ‐せんい【一次遷移】

〘名〙 植物種子胞子などがまったく存在しない状態から始まる植物群落遷移火山噴火後に溶岩流上で始まる遷移などがこれに当たる。⇔二次遷移。→遷移

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デジタル大辞泉 「一次遷移」の意味・読み・例文・類語

いちじ‐せんい【一次遷移】

植物群落の遷移において、種子や胞子などがまったく存在しない場所侵入・定着すること。海底火山の噴火によって形成された直後の島や、溶岩流が冷えて固まった場所での遷移をさす。既存植生の一部が失われてできた場所への二次遷移と異なり、極相に至るまで長い時間を必要とする。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「一次遷移」の意味・わかりやすい解説

一次遷移
いちじせんい

遷移」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の一次遷移の言及

【森林】より

…これを極相という。このように新しい土地に植物群落が成立し,安定した極相に至る過程を一次遷移primary successionという。また,遷移の進行とともに土壌腐植が増加するなど土壌の変化がおこり,成熟した土壌に変化する。…

【遷移】より

…クレメンツは群落を一つの有機体とみなし,誕生・生長・成熟・死亡といった循環をたどるものと考えた。遷移のはじめの条件によって,一次遷移と二次遷移,湿性遷移と乾性遷移などを区別し,遷移過程に出現する群落の変化の一連の系列を遷移系列sereと呼んだ。極相は気候によって決まるという単極相説を唱え,極相に向かう方向とは逆の退行遷移に否定的な立場をとった。…

※「一次遷移」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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