一書(読み)イッショ

デジタル大辞泉 「一書」の意味・読み・例文・類語

いっ‐しょ【一書】

一通手紙または文書。「一書を送る」
一冊または一部書物
ある書物。異本別本一本いっぽん。「一書によると」
[類語]手紙書簡書信書状書面紙面信書私信私書しょ手書親書手簡書札しょさつ尺牘せきとく書牘しょとく雁書がんしょ雁信がんしん消息便りふみ玉章たまずさレター封書はがき絵はがき郵便

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一書」の意味・読み・例文・類語

ひとつ‐がき【一書】

〘名〙
一つ一つ文字を離して書くような稚拙な書き方。
狭衣物語(1069‐77頃か)四「女(むすめ)のひとつがきなれば、『散らさじ』とて」
② 箇条書きのそれぞれ冒頭に、「一、何々」と、一の字を書いて記すこと。また、その文書。書立(かきたて)一打(いちうち)
※清原枝賢奥書式目抄(1588)乾「毎度一と置事は〈略〉二三に対する一にはあらず、物に一つ書をするも此心也」
要件だけを一か条で書くこと。
浄瑠璃女殺油地獄(1721)下「半切紙に一つがき、十匁壱分五リン野崎のわり付、五月三日と斗にて」

いっ‐しょ【一書】

〘名〙
① 書物についていう。
(イ) 一冊または一部の書籍。一本(いっぽん)
※俳諧・虚栗(1683)跋「栗と呼ぶ一書、其味四あり」 〔漢書‐芸文志
(ロ) ある書物。また、同じ題目または趣旨で、別に書かれている書物。異本のうちの一つ。あるふみ。一本。
万葉(8C後)一・七八・題詞「一書云太上天皇御製」 〔青箱雑記‐三〕
② 一通の手紙や文書。〔日葡辞書(1603‐04)〕〔曹鄴‐相思極詩〕
[補注]「日本書紀神代」に頻出する「一書曰」はふつう「あるふみ」「ひとつのふみ」と訓じている。

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