一斉(読み)いっせい

精選版 日本国語大辞典 「一斉」の意味・読み・例文・類語

いっ‐せい【一斉】

〘名〙 (多く「に」を伴って副詞的に用いる)
① すべてに等しく一様なさま。平等。
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一〇「一斉に酒を給せらるること、定例なりき」 〔荘子秋水
同時にそろうさま。「一斉攻撃」「一斉射撃」のように熟合しても用いられる。
※無刊記刊本碧巖鈔(1620‐40頃)三「宗師は就言句まわる学者を打て一斉に放下せしむれば」
※土(1910)〈長塚節〉一「林の梢が一斉に首を出す」
警察がある日時、所を定めて同時に行なう取り締まり。一斉取り締まり。
新西洋事情(1975)〈深田祐介〉「民主主義夫人南アにゆく「彼女はいわばもぐりで〈略〉警察のイッセイにひっかかってしまい」

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デジタル大辞泉 「一斉」の意味・読み・例文・類語

いっ‐せい【一斉】

(多く「一斉に」の形で副詞的にも用いる)
同時にそろって何かをすること。同時。いちどき。「一斉に立ち上がる」「一斉射撃」
一様にそろうこと。等しいこと。平等。
「目に入るものは―に暗鬱色彩いろばかり」〈荷風あめりか物語
[類語](1一気に一挙に一息に一気呵成一度に一時いちじ一時いちどき一遍に一足飛び/(2一緒に共に同時同じ同様同然等しいイコール一つ

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普及版 字通 「一斉」の読み・字形・画数・意味

【一斉】いつせい

そろう。すべて。同時に。〔荘子、秋水〕物は一齊なり。孰(いづ)れか短く、孰れか長き。

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