一所・一緒(読み)いっしょ

精選版 日本国語大辞典 「一所・一緒」の意味・読み・例文・類語

いっ‐しょ【一所・一緒】

〘名〙
[一] (一所)
① 一つの場所。一か所。
平家(13C前)一〇「庄園私領一所も相違あるべからず」 〔史記‐倉公伝〕
② 同じ所。一つ場所。
田氏家集(892頃)下・暮春宴菅尚書亭、同賦掃庭花自落「家風扇与好風還、一処歓遊咲破顔」
※平家(13C前)九「死なば一所で死なんとこそ契りしに」
[二] (現在は多く「一緒」と書く)
① (多く「に」を伴って副詞的に用い、また、「御一緒する」の形でサ変動詞的にも用いる) 一つになるさま。同じ行動をするさま。また、ひとまとめにするさま。
※卓袋宛芭蕉書簡‐元祿元年(1688)四月末カ「あたごは一所御出もあるべきかと」
※浄瑠璃・平家女護島(1719)五「是をも一所(ショ)西海へつれまいらせんと」
② (「に」を伴い) 同時であること。
※ありのすさび(1895)〈後藤宙外〉一「此の幻が消えたと一所(イッショ)に我れしらず顔をあげて」
③ 同じであること。
昇天(1923)〈十一谷義三郎〉六「背は彼より低い。肩幅は一緒位だ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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