デジタル大辞泉
「一念」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
いち‐ねん【一念】
〘名〙
① ひたすらに思いこんでいること。また、その心。一心。
執心。
執念。
※
源氏(1001‐14頃)
横笛「一ねむのうらめしきも、もしは哀れとも思ふにまつはれてこそは」
※浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)三「一念
(ネン)かけし、彌兵次をうたでは置まじ」 〔
陳鴻‐長恨歌伝〕
② ふと思うこと。ある一つの考え。
※康頼宝物集(1179頃)上「金を奪ひ取りて千両に成して持たんと思ふ一念起りつ」
③ きわめて短い時間。一刹那または六十刹那など。
※
今昔(1120頃か)二「一念うらやみたる事そら既に如此し」 〔仁王護国経‐上〕
④ 仏語。ひとたび仏を念ずること。一度念仏を唱えること。⇔
多念。
※和漢朗詠(1018頃)下「一念といふとも必らず感応す これを
巨海の
涓露(けんろ)を納るるに喩ふ〈具平親王〉」 〔無量寿経釈〕
⑤ 仏語。仏の救いを信ずることができたその瞬間、または信じて二心のないこと。主として
浄土真宗でいう。
※教行信証(1224)三「言二一念一者、信心无二二心一故曰二一念一」
※浄土法門源流章(1311)大日本国浄教弘通次第「言二一念一者、仏智一念。正指二仏心一為二念心一」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
一念
いちねん
仏教用語。非常に短い時間の単位。現在この一瞬の心,一心に仏陀を念じたり,仏陀の名前を称えたり,仏陀を瞑想したりすることにも用いられる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
普及版 字通
「一念」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報