一念発起(読み)いちねんほっき

精選版 日本国語大辞典 「一念発起」の意味・読み・例文・類語

いちねん‐ほっき【一念発起】

〘名〙 仏語。いままでの心を翻して、悟りを開こうと発心(ほっしん)すること。また、仏を信じて疑わない心が起こること。転じて、何事でもそれまでの考えを改めて、熱心になること。
歎異抄(13C後)一四彌陀光明にてらされまゐらするゆへに、一念発起(ゐちねむほちき)するとき」
浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)下「勘十郎一念ほっきして、是、清十郎、今は我も懺悔せん」

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デジタル大辞泉 「一念発起」の意味・読み・例文・類語

いちねん‐ほっき【一念発起】

[名](スル)
あることを成し遂げようと決心する。「一念発起して芸道に励む」
仏語。一心に悟りを求める心を起こすこと。

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四字熟語を知る辞典 「一念発起」の解説

一念発起

いままでの心を翻して、悟りを開こうとほっしんすること。転じて、何事でもそれまでの考えを改めて、熱心になること。また、仏を信じて疑わない心が起こること。

[活用] ―する。

[使用例] この水加減を万人がたのしむようにしたいものだと、一念発起、こうして人々の間をまわり、普及につとめています[安部公房*水中都市|1952]

[使用例] 一念発起して、大学へ入って勉強しようと思うんだけど、何しろ学校でて十年近く、勉強してないでしょ[曾野綾子木枯しの庭|1976]

[解説] 仏教語で、「一念発起菩提心」の略。

[類語] いちねんほっしんいっしんほっ

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