デジタル大辞泉
「一張一弛」の意味・読み・例文・類語
いっちょう‐いっし〔イツチヤウ‐〕【一張一×弛】
《「礼記」雑記下から》弓の弦を張ったりゆるめたりするように、気持ちをひきしめたりゆるめたりすること。厳格さと寛大さを交互に示すこと。また、盛んになったり衰えたりすること。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
いっちょう‐いっし イッチャウ‥【一張一弛】
〘名〙
① 弦を強く張ったり、ゆるめたりすること。転じて、
物事の度合いが強くなったり弱くなったりすること。また、強めたり弱めたりすること。
※夜航余話(1836)下「『
滕王閣』の詩は、殊に
簡短にして淡薄なり。これは
序文に
靡麗を極けるゆゑ、わざと
浅々として巧を用ひず。いはゆる
一張一弛の法なり」 〔礼記‐雑記下〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
一張一弛
ある時には緊張し、ある時には緊張をゆるめること。政治などで、適度に厳格にし、適度に寛大にすることや、物事にめりはりをつけることについていう。
[使用例] 一張一弛は人道の常にして、其今日の風を成せしはけだし勢い也[中江兆民*一年有半|1901]
[使用例] 爾来天下晴れての自由競争を続けて一張一弛の姿であったが[矢田挿雲*江戸から東京へ|1921]
[解説] 「一張」「一弛」は弓を強く張ったりゆるめたりすることで、張る時ばかり続けば弓自体を弱くし、かといって、ゆるめたままで張る時がなければ、弓幹が狂います。そこで、張る、ゆるめるの交替を得策として説いたものです。
出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報