一喝(読み)いっかつ

精選版 日本国語大辞典 「一喝」の意味・読み・例文・類語

いっ‐かつ【一喝】

〘名〙
禅家の語。悟りを得させるために用いる叱咤(しった)叫声(きょうせい)。喝(かつ)。いちかつ。〔文明本節用集(室町中)〕
※読本・雨月物語(1776)青頭巾「『作麼生(そもさん)(なんの)所為ぞ』と、一喝(いっカツ)して他(かれ)が頭を撃給へば」 〔臨済録
大声でしかりつけること。どなりつけること。
江戸繁昌記(1832‐36)四「老爺一喝して叱し退く」
※富岡先生(1902)〈国木田独歩〉一「『大馬鹿者!』と大声に一喝(イッカツ)した」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「一喝」の意味・読み・例文・類語

いっ‐かつ【一喝】

[名](スル)
ひと声、大声でしかりつけること。大喝たいかつ。「一喝して、追い払う」
禅家で、悟りを得させるために加える𠮟咤しった。喝。
[類語]譴責𠮟るおこ𠮟咤𠮟責𠮟りつける大喝お目玉大目玉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「一喝」の読み・字形・画数・意味

【一喝】いつかつ

咤。

字通「一」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android