一人称(読み)いちにんしょう

精選版 日本国語大辞典 「一人称」の意味・読み・例文・類語

いち‐にんしょう【一人称】

〘名〙 文法で、人称の一つ。話し手(書き手)自身に関することを示すもの。多くの言語で一人称単数、複数は別の単語を持つ。また、太平洋島々の言語に見られるように、自分たちの側だけを示す除外形相手の側をも含めた包括型という二つの異なった一人称複数形を持つ言語も多い。日本文法では、「われ」「わたくし」「ぼく」などの代名詞をいい、「自称」ともいう。〔日本文典(1876)〕

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デジタル大辞泉 「一人称」の意味・読み・例文・類語

いち‐にんしょう【一人称】

文法で、人称の一。話し手、書き手が自分自身また自分自身を含む仲間をさす語。日本語では「わたくし」「わたくしたち」「ぼく」「ぼくら」「われ」「われわれ」など。第一人称。自称。→人称
[類語]二人称三人称自称対称他称

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の一人称の言及

【人称】より

…文法的カテゴリーの一つ。話し手を一人称,聞き手を二人称,話される話題となっている人やものを三人称と分けるのが普通である。ただ〈話題になる〉という点では,話し手自身や聞き手が話題になる場合もあるので,三人称は〈話し手でも聞き手でもないその他〉とするのが妥当である。…

※「一人称」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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