ワールドウォッチ研究所(読み)ワールドウォッチけんきゅうじょ

百科事典マイペディア 「ワールドウォッチ研究所」の意味・わかりやすい解説

ワールドウォッチ研究所【ワールドウォッチけんきゅうじょ】

Worldwatch Institute。米国の民間の環境問題研究所。同研究所は,地球人類の生存基盤を脅かす地球環境の破壊,人口爆発資源枯渇食糧不足などの重大問題の実態報告,現状分析,将来予測などを行い,世界のリーダーや市民に警告を発している。NGOの活動家としては世界的に最も広く知られているブラウンLester R.Brown〔1934-〕がニクソン政権成立後の1973年,ロックフェラー財団援助を得て設立。小冊子《ワールドウォッチペーパー》,隔月刊《ワールドウォッチ》,年刊《ステート・オブ・ザ・ワールド》の3種類の刊行物を通じてグローバルな地球環境・食糧・資源問題について報告・アピールし,この問題に関する政策形成や市民の啓発・意識向上に影響を与えている。日本では《ステート・オブ・ザ・ワールド》が《地球白書》として翻訳出版され,毎年約2万部が読まれている。
→関連項目環境NGO

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワールドウォッチ研究所」の意味・わかりやすい解説

ワールドウォッチ研究所
わーるどうぉっちけんきゅうじょ
Worldwatch Institute

アメリカを代表する民間シンクタンク。本部ワシントン。地球の環境保全と健全な経済発達の道を探り、矢つぎばやに多くの有意義な情報を流している。所長のレスター・ブラウンは元アメリカ政府農務省出身の経済学者で、研究所の設立は1975年。年次刊行物の『ステーツ・オブ・ザ・ワールド』は1984年創刊で、30以上の言語に翻訳され、世界中で読まれている。日本でも「地球白書」のタイトルを冠して翻訳、出版されている。

[永戸豊野]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android