ワイアット(Sir Thomas Wyatt)(読み)わいあっと(英語表記)Sir Thomas Wyatt

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ワイアット(Sir Thomas Wyatt)
わいあっと
Sir Thomas Wyatt
(1503―1542)

イギリス詩人ヘンリー8世宮廷に仕え、スペイン大使などを務める。大陸のルネサンス文化にじかに触れて刺激を受け、サリー卿(きょう)とともにペトラルカの創始したソネット形式(十四行恋愛詩)を初めてイギリスに移植した。ワイアットにはイギリス土着の古い詩形の試みもあり、その詩業はイギリス最初の詞華集『トトルズ・ミセラニー』Tottl's Miscellany(1557)に収められた。

[河村錠一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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