ワイアット(John Wyatt)(読み)わいあっと(英語表記)John Wyatt

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ワイアット(John Wyatt)
わいあっと
John Wyatt
(1700―1766)

イギリスの発明家。L・ポールに協力して発明した紡績機で知られる。スタッフォードシャーのリッチフィールド付近で生まれる。大工修業をしたのち、バーミンガムで金属加工業に従事、やすり製造器具、大砲穿孔(せんこう)機などを考案した。1732年から1746年までポールに協力して紡績機の開発、製作にあたり、一時、バーミンガムで紡績工場の経営も担当したが、事業は成功しなかった。紡績機の発明における両者の役割については諸説があるが、基本的着想はポール、細部の仕上げはワイアットとするのが至当である。紡績業から離れたのちもバーミンガムに居住、各種の発明、考案があるが、車両の重量測定用の大型計量器は有名である。

[水野五郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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