ローマー(Alfred Sherwood Romer)(読み)ろーまー(英語表記)Alfred Sherwood Romer

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ローマー(Alfred Sherwood Romer)
ろーまー
Alfred Sherwood Romer
(1894―1973)

アメリカの古生物学者。ニューヨーク州に生まれる。コロンビア大学卒業後、ニューヨーク大学ベルビュー医学校助手、1931年よりシカゴ大学古脊椎(せきつい)動物学教室教授を経て、1934年ハーバード大学教授。1946年よりハーバード大学比較動物学博物館長とアレキサンダー・アガシー動物学教授を兼任。古脊椎動物とくに両生類爬虫(はちゅう)類の化石に関する研究が有名。地質学、博物学の分野で卓越した業績をあげた者に与えられるハイデン賞(フィラデルフィア自然科学アカデミーが授与)、マリー・クラーク・トンプソン賞、ダニエル・ジロー・エリオット賞(ともに国立科学アカデミー)、ペンローズ賞(アメリカ地質学会)、ウォラストン賞(ロンドン地質学会)などを受賞。また、講演者としてもぬきんでていた。主著に『古脊椎動物学』(1933)、『人類と脊椎動物』(1933)、『脊椎動物の歴史』(1959)、『脊椎動物のからだ』(1949)、『爬虫類骨学』(1956)などがある。

[川島誠一郎]

『川島誠一郎訳『脊椎動物の歴史』(1981/新装版・1987・どうぶつ社)』『A・S・ローマー、T・S・パーソンズ著、平光厲司訳『脊椎動物のからだ――その比較解剖学』(1983・法政大学出版局)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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