ローザンヌ国際バレエ・コンクール(読み)ろーざんぬこくさいばれえこんくーる(英語表記)Prix de Lausanne

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ローザンヌ国際バレエ・コンクール
ろーざんぬこくさいばれえこんくーる
Prix de Lausanne

スイス西部のローザンヌで毎年行われる国際バレエ・コンクール。15歳から18歳までのバレエ・ダンサーを審査対象とし、新人登竜門として知られている。現地非営利法人の舞踏振興財団Fondation en faveur de l'art chorégraphique主催。プロを目ざす若手の支援を目的に1973年から開催されている。

 コンクール参加者は、ビデオ選考の後、古典クラシック部門と現代(コンテンポラリー)部門でそれぞれの審査を受ける。また、審査内容には審査期間に行われるレッスンの受講状況を含むなど、徹底して新人発掘を重視した運営がなされている。入賞のローザンヌ賞には二つの賞が設けられており、スカラシップ賞は、世界の名門バレエ学校へ1年間無償で留学資格が与えられ、その間の生活を支援する1万6000スイスフラン(日本円で約180万円)が贈られる。また、17歳以上の参加者が獲得できるプロ研修賞は、世界の著名バレエ団へ1年間研修生として参加する権利が与えられ、生活支援金として1万6000スイスフランが贈られる。このほかにコンテンポラリー賞、ベストスイス賞、観客賞がある。

 日本人の受賞者は多い。おもな日本人受賞者は、1983年(昭和58)の吉田都(みやこ)、1988年の中村恩恵(めぐみ)、1989年(平成1)の熊川哲也(てつや)、1993年の上野水香(みずか)、2012年(平成24)の菅井円加(すがいまどか)などである。2014年には二山治雄(にやまはるお)が1位、前田紗江(さえ)が2位入賞と上位を独占した。

[編集部]

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