日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ロビンズ(Frederick Chapman Robbins)
ろびんず
Frederick Chapman Robbins
(1916―2003)
アメリカの小児科医師、ウイルス学者。1940年ハーバード大学医学部を卒業。ボストンの小児病院で細菌学研究に従事、1942年、陸軍の第15医学総合研究所に入り、ウイルス・リケッチア部長として伝染性肝炎、発疹(はっしん)チフス、Q熱の調査を進め、またおたふくかぜを研究。第二次世界大戦後、ボストン大学医学部に勤め、小児中央病院感染症研究所で、エンダーズ、ウェラーとともにウイルスの組織培養の研究を展開。その間にポリオ不活性化ワクチンの創作に成功した。この業績で前記2名とともに1954年ノーベル医学生理学賞を受賞。彼らのワクチンは各国で利用されたが、「セービン生(なま)ワクチン」の偉力に圧倒された。1952年ウェスタン・リザーブ大学(現、ケース・ウェスタン・リザーブ大学)教授。
[藤野恒三郎]
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