ロドリーゴ

百科事典マイペディア 「ロドリーゴ」の意味・わかりやすい解説

ロドリーゴ

スペイン作曲家,ピアノ奏者。バレンシア地方のサグントに生まれる。幼くして楽才をみせるが4歳で失明。地元の音楽院で作曲とピアノを学び,1927年からパリのエコール・ノルマルでデュカース師事。このころファリャ知遇を得る。スペイン内戦時はパリとフライブルクに住み,1939年に帰国しマドリード定住ギター管弦楽のための《アランフェス協奏曲》(1940年)やセゴビアに献呈された《ある貴紳のための幻想曲》(1954年)で世界的に知られ,ほかにバイオリンと管弦楽のための《夏の協奏曲》(1944年),ハープと管弦楽のための《コンチェルト・セレナータ》(1954年)などの協奏的作品,ピアノ曲や歌曲など数多くの作品がある。1973年に来日。
→関連項目アランフェスイェペス

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロドリーゴ」の意味・わかりやすい解説

ロドリーゴ
ろどりーご
Joaquín Rodrigo
(1902―1999)

スペインの作曲家。3歳で失明。バレンシア、パリで音楽教育を受け、1939年からマドリードに定住、数多くの賞や栄誉を得た。有名な『アランフェス協奏曲』(1939)に聴かれるように、新古典主義的な様式を基にスペインの地方色で飾ったような作風で、よきスペインの村を喚起させるような穏やかな響きをもっている。ファリャほどには民族主義的傾向が激しくない。作品にはギターを用いたものが多く、『ある貴紳のための幻想曲』(1954)、『アンダルシア協奏曲』(1967)、『マドリガル協奏曲』(1968)などがある。73年(昭和48)には来日した。

[細川周平]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロドリーゴ」の意味・わかりやすい解説

ロドリーゴ
Rodrigo, Joaquín

[生]1901.11.22. サグント
[没]1999.7.6. マドリード
スペインの作曲家。病気のため 3歳で失明した。パリでポール・デュカース,マヌエル・デ・ファリアに作曲を学ぶ。1940年にギターと管弦楽のための『アランフェス協奏曲』Concierto de Aranjuezを発表し,非常に高い評価を得た。1948年マドリード大学の音楽史の教授就任,現代音楽の普及に尽くした。代表作に,ギターと管弦楽の『ある貴紳のための幻想曲』Fantasía para un gentilhombre(1954)や『アンダルシア協奏曲』Concierto Andaluz(1967)などがある。協奏曲のほかにギター曲,ピアノ曲,歌曲などで優れた作品を残した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者) 「ロドリーゴ」の解説

ロドリーゴ

20世紀のスペインを代表する盲目の作曲家、ピアニスト。スペイン東部のサグントに生まれた。3歳のときに悪性ジフテリアにかかり失明するが、幼少時から音楽教育を受け、早くから楽才を示した。地元バレンシアの ...続き

出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android