ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロア」の意味・わかりやすい解説
ロア
Roy, Claude
[没]1997.12.13. パリ
フランスの詩人,批評家,小説家。本名 Claude Orland。初めは右翼系の『アクシオン・フランセーズ』紙に拠ったが,L.アラゴンの影響を受けて共産党員となり,抵抗運動に参加。 1956年離党。いきいきとした知性あふれる文体と明快で誠実な態度で,広範な執筆活動を行う。主著は詩集『唯一の詩』 Un seul poème (1954) ,小説『夜は貧者たちのマント』 La Nuit est un manteau des pauvres (48) ,『愛する不幸』 Le Malheur d'aimer (58) ,評論『アラゴン』 Aragon (45) ,自伝的エッセー『私』 Moi je (69) ,『私たち』 Nous (72) 。
ロア
Roy, Jules
[没]2000.6.15. フランス,ベズレー
フランスの小説家。長年空軍に勤務。ヒューマニズムあふれる筆致で戦争を扱った小説がある。『幸福の谷間』La Vallée heureuse(1946)でルノドー賞受賞。ほかに『ディエンビエンフー陥落』La Bataille de Dien Bien Phu(1963),『中国で経験したこと』Le Voyage en Chine(1965),アルジェリアの諸相を描いた 6部作(1968~75)などがある。1958年にはそれまでの作家活動に対して,アカデミー・フランセーズの文学大賞を贈られた。
ロア
Roy, Pierre
[没]1950.9.26. ミラノ
フランスの画家。父に絵を学んだのち,パリに出て 1904年から J.ローランスに師事。フォービスムの画家や詩人 G.アポリネールなどの影響を受けながら劇場装飾を手がけていたが,25年シュルレアリスム運動に参加。構築性,幻想性,緻密さを融合した独自な作風の絵画を生んだ。
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