レベッカ(読み)れべっか(英語表記)Rebecca

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レベッカ」の意味・わかりやすい解説

レベッカ
れべっか
Rebecca

イギリスの女流小説家デュ・モーリエ長編小説。1938年刊。孤児のフランス娘カロラインは、妻を亡くした中年の英国紳士で、マンダレーという有名な城の主に見そめられて結婚する。詳しい事情を知らずに夫の館に乗り込んだ善良でうぶな新婦は、先妻レベッカの影がいまだに強く支配しているのを知る。先妻が才色兼備の理想的な社交婦人であったことを聞き、夫がまだ彼女を愛しているのではないかと疑うが、謎(なぞ)が解き明かされるにつれて、心身ともに侵されていたレベッカの意外な正体が暴露され、カロラインはレベッカ・コンプレックスから解放される。ゴシック小説の伝統に心理小説の技法を交えた作者の代表作。1940年、ヒッチコック監督によって映画化され、アカデミー作品賞を受賞している。

[安達美代子]

『大久保康雄訳『レベッカ』(新潮文庫)』

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知恵蔵mini 「レベッカ」の解説

レベッカ

日本のロックバンド全盛期のメンバーは、NOKKO(ボーカル)、土橋安騎夫(キーボードリーダー)、小田原豊(ドラム)、高橋教之(ベース)。1984年、当時としては珍しかった1人の女性ボーカルと複数の男性メンバーによるバンドとしてデビュー。翌85年にはドラマの主題歌となった4枚目のシングル「フレンズ」が大ヒットし、当時としては異例のミリオンセラーとなった。その後も多数のシングル・アルバムなどを発売し、人気絶頂の中、91年2月に突然解散。95年と2000年には期間限定で再結成した。15年にも再結成し、上記メンバーにサポートメンバー是永巧一(ギター)を加えて8月12日・13日に横浜アリーナでライブを行う。

(2015-4-22)

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デジタル大辞泉プラス 「レベッカ」の解説

レベッカ

①英国の女性作家ダフネ・デュ・モーリアミステリー(1938)。原題《Rebecca》。妻を亡くした英国紳士と結婚した若いフランス人女性が先妻の影におびえる心理小説。
②1940年製作のアメリカ映画。原題《Rebecca》。①を原作とする。監督:アルフレッド・ヒッチコック、出演:ローレンス・オリビエ、ジョーン・フォンテーンほか。第13回米国アカデミー賞作品賞、撮影賞(白黒)受賞。
③2006年初演のミュージカル。原題《Rebecca》。作詞・脚本:ミヒャエル・クンツェ、作曲:シルヴェスター・リーヴァイ。①を題材とするミステリー。日本では2008年に東宝により初演。

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