レシト・パシャ(英語表記)Reşit Paşa, Mustafa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レシト・パシャ」の意味・わかりやすい解説

レシト・パシャ
Reşit Paşa, Mustafa

[生]1800.3.13. イスタンブール
[没]1858.1.7. イスタンブール
オスマン帝国末期の政治家。早くから大宰相セイト・アリー・パシャ書記局に入り,行政実務を経験した。 18歳のとき,彼とともにモレアにおもむき,そこでギリシア人の民族独立運動を体験。 1831年外務大臣付き書記局長,34年駐フランス大使,36年外務大臣となった。 39年外務大臣の資格のまま駐イギリス大使をつとめたが,マフムート2世の死とともに帰国し,新スルタン,アブドゥル・メジト1世を説得して「ギュルハネ勅令」を発表した。これによって,オスマン帝国はタンジマート改革時代を迎えるとともに,「近代化」の方向をヨーロッパ諸国に示し,その支持を得ることに成功した。タンジマート期を通じて5回大宰相をつとめ,終始改革の推進役を果した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android