レクトゥス(読み)れくとぅす

世界大百科事典(旧版)内のレクトゥスの言及

【カウチ】より

…すでに古代ギリシアの市民家庭においては,食事や談合のときに用いられる四脚式の長い臥面の一端にひじ掛けまたは頭架用の設備と長枕,マットを備えたクリネーとよばれる寝いすがあった。ローマ時代にも食堂にブロンズ製のレクトゥスとよばれるカウチが用意され,横になった姿勢で食事をした。カウチは古代ギリシア・ローマ以後久しく絶えていたが,イギリスでは16世紀前半,ヘンリー8世の時代に,格式ばった大型ベッドの代りに,日中の休息のため低い背もたれが長いすの一端についたカウチがあらわれた。…

【ダイニング・テーブル】より

…食事が終わるとトラペザはクリネの下に収納された。ローマ時代には,食堂でレクトゥスlectusとよばれる寝椅子の頭部を中央の方形または円形の大型テーブルに向けて配置する。このように多人数で大型テーブルを囲んで会食する作法は共和政から帝政期に流行した。…

※「レクトゥス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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