レキ(礫)岩(読み)れきがん

改訂新版 世界大百科事典 「レキ(礫)岩」の意味・わかりやすい解説

レキ(礫)岩 (れきがん)
conglomerate

直径2mm以上の砕屑物質レキ(礫)といい,レキが基質によって膠結(こうけつ)されたものがレキ岩である。レキ岩は堆積岩一種である。基質には砂,泥,石灰質物質やケイ質物質がある。レキの割合が50%以上を占めるものをレキ岩といい,それ以下の場合にはレキ質と呼ぶが,野外ではレキの割合が数十%以上のものはレキ岩に含めていることが多い。日本にはレキ岩がよく発達していて,ほとんどが砂質基質からなる。レキ種が1種のときは単成(単元)レキ岩,2種以上のときは複成多元)レキ岩という。特種なレキ岩としては不整合面上にのるものを基底レキ岩,氷河擦痕をもつレキを含むものを氷レキ岩という。レキ岩は含まれるレキの径によって巨レキ(256mm以上)レキ岩,大レキ(256~64mm)レキ岩,中レキ(64~4mm)レキ岩,細レキ(4~2mm)レキ岩に識別される。レキ径のほかにレキの円磨度やレキ種を調べることによって堆積環境や後背地(供給地)を知ることができる。レキの円磨度によって円レキ岩角レキ岩などとも呼ぶ。
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百科事典マイペディア 「レキ(礫)岩」の意味・わかりやすい解説

レキ(礫)岩【れきがん】

おもにからなる堆積岩。角礫からなるものを特に角礫岩と呼ぶことがある。礫の間を埋める物質(膠結(こうけつ)物質または基質)との区別が明瞭である。膠結物は砂の場合が多いが,泥,石灰などの場合もある。日本では第三系や第四系礫岩多く,古い地層ほど少ない。
→関連項目砕屑岩油層

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