日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
レイトン(Lord Frederick Leighton)
れいとん
Lord Frederick Leighton
(1830―1896)
イギリスの画家、彫刻家。ヨークシャーのスカーバラに生まれ、フィレンツェ、フランクフルト、ローマ、パリなどを転々としながら絵の修業を積む。1855年、ロンドンのロイヤル・アカデミーに出品した『フィレンツェの市中を行列して運ばれるチマブーエの聖母像』で一躍脚光を浴びた。60年ロンドンに居を構え、しだいに古代ギリシアに材をとった耽美(たんび)的な作品を制作するようになった。彫刻家としても知られ、代表作に『大蛇と闘う運動家』がある。78年からロイヤル・アカデミー会長を務め、96年には画家として初めて貴族に列せられた。
[谷田博行]