ルートウィヒ(Carl Friedrich Wilhelm Ludwig)(読み)るーとうぃひ(英語表記)Carl Friedrich Wilhelm Ludwig

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ルートウィヒ(Carl Friedrich Wilhelm Ludwig)
るーとうぃひ
Carl Friedrich Wilhelm Ludwig
(1816―1895)

ドイツの生理学者。1839年マールブルク大学を卒業し、同校の生理学助教授を務め、その間キモグラフ(運動動体記録器)を考案し、のちの循環系生理学の研究に役だてた。1849年チューリヒ大学教授に就任し、『生理学教科書』を出版した。プロイセンの反動政治を不満として辞職し、1855年ウィーンの軍医学校の生理学、物理学教授となった。1865年ライプツィヒ大学教授に転じ、多くの後進を養成した。300名にも及ぶ彼の門下のなかに、アメリカのバウディッチHenry Pickering Bowditch(1840―1911)やロシアのパブロフがいる。ルートウィヒの代表的研究は、尿生成に関する糸状体の濾過(ろか)説に始まり、リンパの生成、唾液(だえき)分泌神経と続き、血液ガス、血流、血圧、血管運動神経、減圧神経などの循環系の研究が有名である。

古川 明 2018年12月13日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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