ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルフェーブル」の意味・わかりやすい解説
ルフェーブル
Lefebvre, Henri
[没]1991.6.28. ポー
フランスの哲学者。パリ大学で哲学を修め,1930年代にマルクス主義者となり反ファシズム運動に参加。第2次世界大戦後,国立科学研究所研究員 (1949~61) ,ストラスブール大学社会学教授 (1961~65) ,パリ大学教授 (1965~73) を歴任した。デカルトやディドロの研究もあるが,本領はマルクス主義哲学の研究にあり,思想史ばかりでなく美学,社会学の分野でも健筆をふるっている。主著『弁証法的唯物論』 Le Matérialisme dialectique (1939) ,『カール・マルクスの思想』 La Pensée de Karl Marx (1947) ,『日常生活批判』 Critique de la vie quotidienne (1958) ,『総和と余剰』 La Somme et le Reste (1959) ,『コミューン史』 La Proclamation de la Commune (1965) ,『言語と社会』 Le Langage et la société (1966) 。
ルフェーブル
Lefebvre, Georges
[没]1959.8.28. オードセーヌ,ブーローニュビヤンクール
フランスの歴史家。フランドル,パリで教鞭をとるかたわら革命史研究に従事,1924年学位論文『フランス革命下のノール県の農民』 Les Paysans du Nord pendant la Révolution françaiseを発表。クレルモンフェラン (1924) ,ストラスブール (28) 両大学を経て 35~45年パリ大学教授。 32年「ロベスピエール研究会」の会長。主著に『フランス革命史』 La Révolution française (30) ,『89年』 Quatre-vingt-neuf (39) ,『フランス革命の研究』 Études sur la révolution française (54) があり,複合革命論を展開した。
ルフェーブル
Lefèvre (Le Fèvre), Jean
[没]1468. ブリュージュ
フランスの年代記作者,紋章学者。サン・レミの領主で,ブルゴーニュ公フィリップのもとで「金羊毛騎士団」の長をつとめ,のちに公の顧問官となり,各地で対外交渉にあたった。「金羊毛騎士団」の創設に関する記録を中心とした 1408~36年の『年代記』 Chroniqueを著わした。
ルフェーブル
Lefèvre, Frédéric
[没]1949
フランスの評論家,ジャーナリスト。 1922年以後『ヌーベル・リテレール』誌の編集長として活躍。同誌に連載した『一時間対談』 Une heure avec (7巻,1924~33) のほか,『ポール・バレリーと語る』 Entretiens avec Paul Valéry (26) など。
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