精選版 日本国語大辞典 「ルテチウム」の意味・読み・例文・類語
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Lu.原子番号71の元素.電子配置[Kr]4f 145d16s2の周期表3族ランタノイド元素.希土類元素イットリウム族の一つ.原子量174.967(1).天然に質量数175(97.41(2)%)と176(2.59(2)%)の同位体が存在するが,176Luは半減期3.76×1010 y の β- 崩壊核種.このほか,150から184の放射性核種が知られている.希土類分離の難しさから,1843年のC.G. Mosanderの鉱石イットリア中のイッテルビウムが,次々に新しい元素に分割され,最終的に1907年,C.F.Auer von Welsbach(ウェルスバッハ)とG. Urbain(ユルバン)が独立に,新元素として分離した.発表が早かったユルバンがパリのラテン語名Lutetiaから命名した.当初はluteciumであったが,1949年,IUPACがlutetiumと決定した.
地殻中の存在度0.3 ppm.希土類中で人工元素Pmを除いて存在度がもっとも低い.銀白色の金属.六方晶のα,体心立方のβの2変態がある.融点1663 ℃,沸点3395 ℃.密度9.84 g cm-3(25 ℃).第一イオン化エネルギー5.426 eV.酸化数3.つねに LuⅢで化合物をつくる.酸化物,フッ化物は無色で水に不溶,塩化物,臭化物,硫酸塩,硝酸塩も無色で,水に可溶.塩の溶液も無色.Lu3+ の電子配置は4f殻充満の4f 14で反磁性である.石油クラッキング用触媒,アルキル化,重合触媒などに使えるが,希少金属で高価であるため,ほとんど用いられない.[CAS 7439-94-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
周期表第ⅢA族の希土類元素に属するランタノイドの一つ。1907年フランスのG.ユルバンは単一と思われていたイッテルビウムから新元素を発見し,パリのラテン古名Lutetiaにちなんでルテチウムと命名したが,ほとんど同じころオーストリアのC.F.A.vonウェルスバハも同じ新元素を発見し,カシオペイウムcassiopeiumと命名した。その後いろいろな過程があったが,現在ではルテチウムが正式名として採用されている。希土類元素中最も希産のものの一つで,イットリウムを含む鉱物中に存在する。銀白色の六方晶系の金属。空気中で表面が酸化される。水に徐々に溶け,熱水や酸に溶けて水素を発生する。無水塩化物を溶融塩電解するか,リチウム蒸気で還元するかして金属を採取する。
執筆者:中原 勝儼
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
周期表第3族に属し、希土類元素の一つ。1907年フランスのユルバンGeorges Urbain(1872―1938)とオーストリアのウェルスバハによって、それぞれ独立に発見された。ユルバンはルテチウム、ウェルスバハはカシオペイウムと命名したがのちに統一された。パリの古名Lutetiaに由来する。希土類元素中希産のものの一つ。イットリウムを含む鉱物中に存在する。無水塩化物をアルカリ金属で還元して金属を得る。銀白色の金属。空気中に置くと室温で表面が酸化され、高温で酸化物Lu2O3となる。冷水とは徐々に、熱水や酸には水素を発して速やかに溶けて酸化数Ⅲの塩をつくる。化合物の多くは無色。
[守永健一・中原勝儼]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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