リーベルマン(Karl Theodor Liebermann)(読み)りーべるまん(英語表記)Karl Theodor Liebermann

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

リーベルマン(Karl Theodor Liebermann)
りーべるまん
Karl Theodor Liebermann
(1842―1914)

ドイツの有機化学者。ベルリンの織物業者の子に生まれる。ハイデルベルク大学ブンゼンに学び、1867年ベルリンの工業専門学校のバイヤーの研究室に入り、助手グレーベとともに研究、1868年ここで天然の赤い色素アリザリンの人工合成に成功、その工業的製造を可能にした。1873年、この学校が昇格してシャルロッテンブルク工科大学になったとき教授となり、死ぬまで務めた。この間ベルリン大学やカイザー・ウィルヘルム研究所(現、マックス・プランク研究所)でも教授として教えた。彼は350編に上る研究論文を書いたが、その多くは芳香族有機化合物に関するもので、先の研究のほか、アントラキノン、ゴア・パウダー、ナフタレン化合物、コカアルカロイドや天然の動物性色素コチニールなどについての研究が著名である。1906年パーキンメダルが与えられた。

[道家達將]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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