リンクナース(読み)りんくなーす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リンクナース」の意味・わかりやすい解説

リンクナース
りんくなーす

認定看護師や専門看護師など専門職知識をもつスペシャリスト看護師らと病棟スタッフをつないで(リンクさせて)機能させる、コーディネーター役割を担う看護師、また、その役割。具体的には、病棟で感染管理に関する情報を収集して感染管理認定看護師につなぐ感染リンクナースや、緩和ケアチームと病棟スタッフをコーディネートする緩和ケアリンクナースなどがある。

 感染リンクナースは病棟単位で配置され、感染予防のための環境づくりやスタッフの教育・啓蒙(けいもう)活動を行い、問題が生じれば専門の感染管理認定看護師に相談して一緒に解決する。

 緩和ケアリンクナースは、癌(がん)患者やその家族に寄り添い支えながら、少しでもその心身苦痛を緩和するよう努め、さらに、社会・経済的な問題を解決する役割も担う。専門的ケアが必要と判断したときには、専門の緩和ケアチームや各部門の専門家につなぐ。厚生労働省の緩和ケア推進検討会は、患者が癌と診断された時点から緩和ケアを推進できるように、がん診療連携拠点病院をはじめとする癌治療を行う病棟と外来部門にリンクナースを配置することが望ましいとしている。また日本看護協会では、在宅緩和ケア視野に入れたリンクナースを育成するための指導者研修を行っている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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