リュックサック(英語表記)〈ドイツ〉Rucksack

精選版 日本国語大辞典 「リュックサック」の意味・読み・例文・類語

リュック‐サック

〘名〙 (Rucksack 「リュック」の音は背中の意のRücken から)⸨リュックザック・ルックサック⸩ 登山などで、食料や装備を詰めて背負う袋。リュック。ザック。
ロシアに入る(1924)〈荒畑寒村〉西比利の汽車旅行「カガン君はリュクサックを背負って、迎へに来た」
[語誌]省略形の「リュック」「リック」のほか、さまざまな異形が見られるが、「━ザック」という濁音はドイツ語の原音による。

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デジタル大辞泉 「リュックサック」の意味・読み・例文・類語

リュックサック(〈ドイツ〉Rucksack)

登山やハイキングなどで、食料や装備を入れて運ぶ背負い袋。ザック。ルックザック
[類語]ランドセル背嚢かばんバッグ手提げ手提げかばんトランクアタッシェケーススーツケースハンドバッグケリーバッグトートバッグショルダーバッグポシェットボストンバッグキャリーバッグデイパックナップザック折り鞄旅行鞄

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改訂新版 世界大百科事典 「リュックサック」の意味・わかりやすい解説

リュックサック
rucksack

登山やハイキングなどのとき,荷物を入れて背負う布製の袋。ルックザックともいい,リュック,ザックと略称される。日本では古くから荷物を運ぶのに振分け,背負子(しよいこ),背負籠(せおいかご)などの形があり,中国やネパールなどアジア各地でも背負籠が多いが,19世紀ころ登山が盛んになったヨーロッパでは,布製の袋に背負皮をつけたルックザックが利用されるようになった。明治初期には日本にも紹介されたが,登山に使用したのは1910年加賀正太郎がヨーロッパから持ち帰って以来で,このときは三つポケット型であった。その後,29年松方三郎がキスリング型(スイスの製作者キスリング創案の,横に二つポケットのついた型)を持参して以来,これが登山用のリュックサックの主流となった。第2次大戦後ヨーロッパ製の各種の製品が輸入され,材質帆布が中心であったがナイロン,ビニロンなど軽量のものとなり,形や大きさも利用目的に応じて多様化した。おもなものに,長期間縦走する際のキスリング型,ロッククライミング等の登攀用にはやや縦長の形のアタックザック型,簡単な日帰り登山等にはサブザックやナップザック,デイパック,フレームザック(金属フレームを使用したもの)などの形がある。利用する際には,重心がなるべく肩の位置にくるよう荷物の詰め方をくふうして背負いやすくすること,小さな袋に分けて整理することなどに留意する。
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百科事典マイペディア 「リュックサック」の意味・わかりやすい解説

リュックサック

ルックザックまたは略してザック,リュックとも。登山用の布製背負袋。ふつう両側にサイドポケットをつけ,布地としては木綿,合成繊維製などを使用。スイスの製作者キスリングにちなむキスリング型が最も普及,ほかにノルウェーのベルガンス型,フランスのミレー型などがある。日帰りなどでは小型のサブザックが便利。スキー用につくられたものもある。→ナップザック

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リュックサック」の意味・わかりやすい解説

リュックサック
rucksack

登山などに必要な品物を入れて背負う布地の背負袋。略してザックともいう。大人用から子供用まで,また荷物の量によって大小さまざまの種類がある。オーストリアの山岳地帯の猟師が携帯したものに始まるとされ,登山の普及とともに世界各地に波及したといわれる。材質や型は防水が可能で,しかも背負いやすさをそこなわない限度で収容物に応じて伸縮できるよう各種ある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「リュックサック」の意味・わかりやすい解説

リュックサック
りゅっくさっく

ルックザック

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