リヒター(Karl Richter)(読み)りひたー(英語表記)Karl Richter

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

リヒター(Karl Richter)
りひたー
Karl Richter
(1926―1981)

ドイツオルガン奏者、指揮者。ライプツィヒ音楽院でオルガンを学び、1949年有名な聖トマス教会のオルガン奏者に任じられた。51年旧西ドイツに移ってミュンヘンの聖マルコ教会オルガン奏者となる。同年ミュンヘン・バッハ合唱団を、55年同管弦楽団を組織し、その指揮者としても活動、ほどなくこれらの団体を世界的に知られるものに育て上げた。69年(昭和44)両団体と初来日。さらにミュンヘンとアンスバッハで開かれるバッハ音楽祭の音楽監督を務めるなど多彩な活動を展開した。リヒターの生み出すバッハは、緊張感に富む劇的な一面と叙情的・ロマン的な一面をあわせもち、第二次世界大戦後のバッハ演奏に一時期を画した、と評されている。

[岩井宏之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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