リッチモンド(Mary Ellen Richmond)(読み)りっちもんど(英語表記)Mary Ellen Richmond

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

リッチモンド(Mary Ellen Richmond)
りっちもんど
Mary Ellen Richmond
(1861―1928)

アメリカ合衆国におけるケースワーク最初の体系的理論家。19世紀後半から展開した慈善組織協会運動のなかで働き、貧困者に対して、自立的生活に向かわせる意欲能力を引き出す友愛訪問活動を実践した。その経験からケースワークの技術が形成されてゆくが、その体系的理論をまとめて、「ケースワークの母」とよばれる。主著は『社会診断』(1917)、および『ソーシャル・ケースワークとは何か』(1922)などで、いずれも、ケースワーク理論、社会事業技術の科学的理論の古典と評価されている。

[副田義也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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