ラ・フォンテーヌ(読み)ラフォンテーヌ(英語表記)La Fontaine, Jean de

百科事典マイペディア 「ラ・フォンテーヌ」の意味・わかりやすい解説

ラ・フォンテーヌ

フランスの詩人。法律を学ぶ。財務総監フーケに長詩アドニス》(1658年)を献じ,これが出世作となって以後,有力者の庇護(ひご)を得て詩作した。《寓話詩》12巻(1668年―1694年)で代表的古典主義作家となる。これはイソップ,インド寓話をはじめ古代,中世,16世紀の作品から取材し,あるいは創作した240編からなり,社会批判,平和・正義への希求をこめた一大人間研究書である。そらんじやすい美しい詩句,生き生きとした動物の姿などによって,子どもも含めて広く親しまれている。ほかボッカッチョアリオストに倣(なら)った《コント》,小説,戯曲など。
→関連項目寓話新旧論争

ラ・フォンテーヌ

ベルギー政治家法律家国際司法裁判所設立推進,国際連盟代表。1913年ノーベル平和賞。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラ・フォンテーヌ」の意味・わかりやすい解説

ラ・フォンテーヌ
La Fontaine, Jean de

[生]1621.7.8. シャンパーニュ,シャトーチエリ
[没]1695.4.13. パリ
フランスの詩人。モリエール,ラシーヌ,ボアローと親交を結び,彼らとともにルイ 14世治下のフランス古典主義文学の黄金時代を築いた。主著は 12巻から成る『寓話詩』 Fables (1668~94) およびボッカチオらに取材した官能的な韻文物語集『風流譚』 Les Contes et Nouvelles en vers (64~74) 。「新旧論争」においては古代派に属したが,ギリシアラテンの作家を奴隷的に模倣することは慎むべきであると説いた。ほかに,長詩『アドニス』 Adonis (58) ,詩を交えた散文小説『プシシェとキュピドンの恋』 Les Amours de Psyché et de Cupidon (69) など。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ラ・フォンテーヌ」の解説

ラ・フォンテーヌ
Jean de La Fontaine

1621~95

フランス古典主義の詩人。『寓話詩』の作者として名高く,そこで彼は動物たちの生態を豊かな感受性をもってあざやかに描くとともに,動物の姿を借りて,人間と社会の種々相をとらえている。ほかに『コント』などの作品がある。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

デジタル大辞泉プラス 「ラ・フォンテーヌ」の解説

ラ・フォンテーヌ

古楽器を用いる日本の室内合奏団。1996年に設立。ヘンデル、パーセル、テレマンなど、主にバロック音楽の演奏をする。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

367日誕生日大事典 「ラ・フォンテーヌ」の解説

ラ・フォンテーヌ

生年月日:1807年10月4日
カナダの政治家
1864年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android