ラ・ファージ(読み)La Farge,John

朝日日本歴史人物事典 「ラ・ファージ」の解説

ラ・ファージ

没年:1910.11.14(1910.11.14)
生年:1835.3.31
明治期に来日したアメリカの画家ニューヨーク生まれ。1856年渡欧,パリ美術,文芸界の知己を得,イギリスではラファエル前派の作品に強く感化された。58年末~59年初ニューヨークへ戻り,このころ日本の浮世絵に触れた。64年作「花瓶」はジャポニスムの早い作例である。70年,アメリカでの最初の日本美術紹介となった「日本美術随想」を発表。モースらと交友し,明治19(1886)年3カ月間来日した。『画家東遊録』(1897)はその体験録。岡倉天心に「アメリカの雅邦」といわしめ,美術商林忠正とも親交があった。日本の工芸品を高く評価したことでも知られる。

(三輪英夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android