ラミー(英語表記)Rummy

精選版 日本国語大辞典 「ラミー」の意味・読み・例文・類語

ラミー

〘名〙 (ramie) イラクサ科の落葉低木。高さ二メートルぐらいになる。カラムシに似ているが壮大で、葉も大形で長柄をもち、花序分枝が密生する。茎の繊維は水に強く、繊維料として長い栽培の歴史を有し、漁網や船舶用ロープや夏の衣料などに使う。中国インドフィリピンなどで栽培される。〔日本‐明治二九年(1896)八月五日〕

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デジタル大辞泉 「ラミー」の意味・読み・例文・類語

ラミー(ramie)

イラクサ科の多年草カラムシの大形のもの。ジャワスマトラなどの熱帯地方に産する。茎の繊維は長く、じょうぶで水に強く、漁網・ロープやちぢみ・上布などに用いる。

ラミー(rummy)

トランプ遊びの一。同じ数の札や同じ種類の札を集めるもの。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラミー」の意味・わかりやすい解説

ラミー
Rummy

アメリカで人気のあるカードゲームの一つ。ジョーカーを除く 52枚すべてを使用し,2~6人でプレーする。配る枚数は2人のとき 10枚ずつ,3~4人7枚ずつ,5~6人6枚ずつ。残ったカードは山札としていちばん上の1枚だけめくって残りは伏せておく。プレーの目的は山札または捨て札のいちばん上から1枚取り,持札から不要なカードを捨てて,同数字3枚以上か同じマークの続き札3枚以上の組合せをつくっていき,持札をなくすことにある。自分の番のとき,上記の組合せを場にさらすことができる (メルド) 。メルドしたあとは自分のでも他の人のでもさらしてあるカードに継ぎ足しができる。持札がなくなった人が勝ちで,他の人は持札のK,Q,Jを 10点,Aを1点,2~10は数字どおりに計算して合計点だけマイナス点になり,勝った人はその総計分だけプラスになる。持札を1枚もさらさずにいて一度にメルドして勝ったら他の人の失点は倍になる。

ラミー
Boehmeria nivea var. candicans; ramie

イラクサ科の落葉低木。繊維を利用するため日本,中国,インド,マレーシアなどで広く栽培されており,野生のものをカラムシまたはマオと呼ぶ。短い地下茎から草状の幹が立上がり,高さ 2mに達する。葉はシソの葉を大きくしたような形で,裏に白毛がある。夏,葉腋から穂状の花序を垂れ下げるが,茎の上方には雌花,下方には雄花が多い。花は小さく淡黄緑色または緑色。枝が十分伸びて下の葉が落ちる頃,茎を根もとから刈取り水に漬けたのち皮をはいで繊維をとる。繊維は水に強く,耐張力にすぐれているので,日本ではカラムシの代用として上布,縮などに利用される。

ラミー
Lamy, John Baptist

[生]1814.10.11. ランド
[没]1888.2.13. ニューメキシコ,サンタフェ
アメリカで活躍したフランスの聖職者。本名 Jean Baptiste L'Amy。 1838年ローマ・カトリックの司祭となりアメリカでの伝道を志願し,39年渡米。オハイオ,ケンタッキー,48年以後は南西部で伝道活動に従事。 53~75年サンタフェ司教,75~85年サンタフェの大司教をつとめた。

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化学辞典 第2版 「ラミー」の解説

ラミー
ラミー
ramie

イラクサ科に属する植物の靭皮繊維をいう.China grassとよばれるものは中国が主産地で,苧(ちょ)麻という.rheaとよばれるものは熱帯地域に産する.わが国で苧麻(からむし)とよぶ種属は,上記とは若干差がある.苧麻繊維は広い帯状を呈し,扁平で,縦に条線があり,ところどころに屈折がある.繊維束条は0.8~4 m で,短繊維は長さ6~25 cm,幅20~80 μm ある.漂白により純白,光沢は大きくなる.大部分はセルロースにより構成され,分子量,結晶化度,配向度ともに大きい.強度6~7 g d-1,切断伸度3~4%.ハンカチーフ,レース,カーテン,上布に用いる.

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改訂新版 世界大百科事典 「ラミー」の意味・わかりやすい解説

ラミー
ramie

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百科事典マイペディア 「ラミー」の意味・わかりやすい解説

ラミー

チョマ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラミー」の意味・わかりやすい解説

ラミー
らみー

チョマ

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世界大百科事典(旧版)内のラミーの言及

【アサ(麻)】より

…世界のアマの生産高は約58万t(1995),日本では約1.7万tが輸入された(1995)。(2)ラミー(チョマ) 温帯から熱帯地方にかけて栽培され,1.5~2.4mに育つチョマの茎から得られる。中国,日本など温帯にできる葉裏に銀白色の毛が生えている白葉チョマと,インド,東南アジアなど熱帯にできる緑葉チョマがあるが,それからの繊維は区別しないでチョマまたはラミーと呼ばれる。…

【麻織物】より

…おもなものに亜麻(フラックス。織ったものをリネンと呼ぶ),苧麻(ちよま)(ラミー,カラムシともいう),大麻(ヘンプ),黄麻(ジュート,つなそともいう),マニラ麻,サイザル麻などがある。麻類はそれぞれ相違はあるが,多くは繊維細胞が集まって繊維束を形づくっており,繊維束の繊維素以外に表皮や,木質部,ゴム質,ペクチン質などを含有しているので,より細かく分繊して糸にし織物にするのが良く,ロープ,紐類などは繊維束をそのまま撚り合わせて使用する。…

【チョマ(苧麻)】より

…ラミーramie,マオ(真苧)ともいい,茎から靱皮繊維をとる(イラスト)。その繊維で織った布を上布(じようふ)と呼び,越後上布,小千谷縮(ちぢみ),宮古上布などが有名で,産地によって特色がある。…

【ヤブマオ】より

…その多くは無配生殖をする性質を持ち,変異に富んでいて分類が難しい。繊維植物として知られるチョマB.nivea (L.) Gaud.var.candicans(一名ラミー)もこの属の植物である。クサマオB.nivea ssp.nipononivea (Koidz.) Kitam.はチョマとは同一種だが,葉形や毛の性質がちがうので別亜種として区別されている。…

※「ラミー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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