ラプラスの悪魔(読み)ラプラスノアクマ

デジタル大辞泉 「ラプラスの悪魔」の意味・読み・例文・類語

ラプラス‐の‐あくま【ラプラスの悪魔】

フランスの数学者・天文学者ラプラス自著で述べた超越的存在。ある瞬間におけるすべての原子の位置と運動量を知り得る存在がいると仮定すると、物理法則にしたがって、その後の状態をすべて計算し、未来を完全に予測することができると主張ニュートン力学に基づく古典論的な世界観における、全知の存在と見なされる。20世紀以降に進展した量子論的な世界観では、不確定性原理により原子の位置と運動量は確率的にしか知ることができず、ラプラスの悪魔は存在しないと考えられている。ラプラスの魔。ラプラスの魔物

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

線状降水帯

線状に延びる降水帯。積乱雲が次々と発生し、強雨をもたらす。規模は、幅20~50キロメートル、長さ50~300キロメートルに及ぶ。台風に伴って発達した積乱雲が螺旋らせん状に分布する、アウターバンドが線状...

線状降水帯の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android